中古住宅の購入時には、注文住宅に比べてチェックするポイントが異なってきます。
中古住宅は、現物を確認できるという点では大きな魅力です。
その分、後で後悔しないためには、しっかりとした確認が必要となります。
価格も安いし、立地もいいし、
見た目も綺麗な感じで購入したものの、
購入後に思いもよらない問題や
出費が発生することも中にはあります。
では中古住宅購入時には、
どうような点を注意すべきかご紹介したいと思います。
中古住宅購入時の主な注意点
■ 違法建築の確認
リフォームや建て増しなどで、違法物件である可能性を考える必要があります。
適法な物件であれば確認審査機関の確認済証や検査済証が交付されています。
また、適法に建築された物件でも現在の法律では建ぺい率などが異なって
同じ大きさの住宅が建てられないことがあります。
■ 接道状況や建築制限の確認
法的にまず、住宅の敷地が道路に接しているかどうか。
そして、建て替え時に今と同じだけの面積の建物が
建てられるかどうかを確認する必要があります。
建築基準法では、建物を建築する敷地は、
幅員4m以上の道路に2m以上接していなければならない
と定められています。
この基準を満たさない敷地に建つ建物は、
建て替えや増築などの確認申請の必要なリフォームができません。
また、敷地には都市計画や道路の条件によっては建てられる建物の面積が制限されています。
■ 耐震性の確認
建築確認取得日が、昭和56年6月1日以降かどうかを確認する必要があります。
それ以前に建てられた住宅は、旧耐震基準で建てられています。
耐震性がなければ、耐震のための改修工事が必要になります。
また平成12年の建築基準法改正では、木造住宅については基準が追加されました。
・耐力壁を受ける柱と土台や梁との接合金物基準(柱頭・柱脚)の仕様が定められました。
・配置バランス基準(四方割法もしくは偏心率基準)が定められました。
このことから平成12年以前に建てられた住宅は、現状の耐震基準と比較して、
接合金物が適切なものでなかったり、耐震壁がバランスよく設置されていないために、
耐震性に劣る建物となっている可能性があります。
よって耐震補強が必要かどうかの確認は必要だと思います。
■ 基本構造の状況の確認
床下は基礎の状況はもちろんのこと、
木部の腐食やシロアリ、配管の劣化などの確認ができます。
天井裏は屋根の骨格部や断熱材の状況、電気配線や雨漏りの有無が確認できます。
特に築年数の古い中古住宅を購入する際には、
確認次第によっては、あとから想定外の費用がかかることがあるので注意が必要です。
■日当たり・風通しの確認
日が当たっている時間を確認しましょう。
時間帯を変え、何度も足を運び確認することが必要です。
尚、一日中、日当たりが良い中古住宅は価値が高いです。
また風通しが良い中古住宅は、室内の換気が上手く運ぶことにつながります。
■ 外部・室内・設備の確認
外壁の亀裂と、外壁と基礎の間はチェックしましょう。
また外に出たならば、敷地が道路や隣地から高いか低いかをチェックしてください。
庭先や北側の外壁に苔が多い場合は、湿気が多い場所と思ってください。
床の確認は、スリッパを使わず、確認することをお勧めいたします。
床が浮いていたり、傾いていたりする感じがわかります。
室内では、必ずドアやふすまの開け閉めをしてきちんと閉まるかどうか、
ドアとの隙間がないかどうか立て付けをチェックしてください。
押入れも含め壁や天井にカビやしみがないかどうかも確認しておきましょう。
カビは換気をチェックするためです。
業者さんによるクリーニングが入っている場合でも、カビが生えている場合は、
実際に住み始めた場合は相当カビに悩まされるものと思います。
スイッチやコンセントの配置や数の確認は、
電化製品や家具を配置する上で大切なので、コンセントがどこにあって数はどのくらいあるか、
スイッチの位置が使いやすいかも確認しましょう。
キッチン・浴室などの水回りやクロス、床などの傷みがありリフォームが必要な場合は、
事前にリフォーム業者に相談して見積りをとることをおすすめいたします。
給湯器やガスコンロなどの主要設備の製造年月日も確認しましょう。
10年~15年程度が耐用年数の目安です。
中古住宅の市場価格の記事をご紹介しておきます。
購入を検討する必要な判断材料の一つとなるかと思います。
グッドサポート不動産 (公社)熊本県宅地建物取引業協会会員