新築マンションの場合は、
完成前のモデルルームを見て購入する方が多いものです。
一方、中古マンションの場合は、実際の部屋の中を見れますので、
新築マンションにありがちな、
完成時の内覧会で思わず「意外と狭かった」などという
イメージの相違が起こることはほとんどありません。
実物を見れるということは、部屋の広さだけではなく、
日当たりや眺望、共用部分の劣化状態なども確認することができます。
では中古マンション購入時には、
どのような点を注意すべきかご紹介したいと思います。
中古マンション購入時の主な注意点
■ 位置関係の確認
検討するお部屋がそのマンションの中で、
どのような位置関係にあるかということも確認が必要です。
住戸の位置は、日当たり、通風、騒音などに影響があるからです。
また、駐車場やエレベーター、階段が近いと設備の音や足音がうるさい、
などのケースも時間によってはでてきます。
他にも思ってもいなかった位置関係から他のお部屋の方と目線が合ってしまったりなど、
マンションの住戸の位置関係の確認は大事なことです。
■ 建物の外観の確認
マンションの外観に、
タイルの浮き、はく離、クラック(ひび割れ)
などがないかの確認は必要です。
マンションの構造は、鉄筋コンクリート造が多いものです。
鉄をコンクリートで覆い、鉄が酸化することを防いでいます。
タイルの浮きやひび割れがあることで、空気や雨水が入りコンクリートの鉄を守る力が弱くなり、
鉄にまで達したら錆びが進行して、建物自体が危険な状態になります。
■ 共用部分の確認
集合郵便受けがチラシ等のポスティングによって、ふたが開かない。
チラシがはみ出している。足元にチラシが散らばっている。
ポストの近くにゴミ箱が置いてあってチラシが雑に捨てられているなどは、
管理状況を見るチェックポイントになります。
掲示板は居住者に連絡事項を伝える手段の一つです。
掲示板の紙が破れていて、そのままの状況になっている。
掲示板に新しい情報が更新されていないなども、
管理状況を見るチェックポイントになります。
その他、
マンションのエントランスにはゴミが落ちていないか、
廊下や階段の照明は明るいか、
蛍光灯が切れたりしていないかなどをチェックし、
また、ゴミ捨て場がきれいに使われているかどうかも
重要なチェックポイントです。
■ 室内の確認
マンションの室内はフローリングが圧倒的に多くなっています。
フローリングは案外下の部屋に音が響きます。
床を叩くか踏んでみて、音の確認は必要です。
もし音が響くようなら、下の階にも響いている可能性があります。
音も問題で悩んでいる方は案外多いものです。
マンションは、あくまでも共同住宅であることはしっかり認識しておいてください。
音の確認でもう一つ確認してもらいたいことがあります。
マンションの多くは、利便性に優れたところに立地しているため、
必ずマンションの窓を開けて、外の音の確認をしてください。
線路や幹線道路が近い場合は、日中はあまり気にならないが、
夜間の静かな時間には気が障りがちになることもあります。
鉄筋コンクリート造のマンションは、
木造住宅などと比べて気密性が高いため、
日当たりの違いや北側の居室にあるような温度差の激しいところでは、
結露が発生しやすいです。
結露は、最終的にカビになっていきます。
エアコンの噴出口付近や、キッチン、浴室、洗面脱衣室など、
水気のあるところは注意が必要です。
居室の天井部分等の四隅によくカビとなって現れますので、
梁や天井部分はチェックしておきましょう。
■ 管理組合と管理費の確認
マンションには、住民で組織された管理組合が存在します。
管理組合では、マンションの修繕・管理費などについて話し合いをしながら運営していくものです。
管理会社に委託しているところもありますが、委託している場合は管理費が高くなります。
管理費とは、マンションの共用部分の維持・管理のために使用するもので、
共用部分の電気代や、火災保険料、損害保険料、組合の運営費などに使われます。
その管理費がいくらなのか、確認は必要です。
尚、自家用車がある方は、この管理費に加えて駐車場代も必要となってきます。
■ 修繕積立金の確認
マンションは、維持・修繕を計画的に行っていくために、
修繕積立金を住民が負担して、修繕費を積み立てていきます。
一般に10年~15年くらいに1度、大規模修繕が必要となります。
この積立金で修繕費をまかなう訳ですが、
修繕に必要な資金が足りない場合は、不足分を徴収することがあります。
その金額が数十万にのぼることもあります。
築年数の経過したマンションではたまにあることです。
管理組合の決定によっては、
管理費や修繕積立金の額が上がることもあります。
■ ペットの確認
最近の新築マンションでは、
たとえば体高50センチまで、体重10キロまでなら飼育可など、
飼育できるペットの種類、大きさ、数などを詳細に決め、
管理規約に明示している物件が増えています。
中古マンションの場合は、
ペットの飼育に関してここまで細かく決まっていない場合があります。
管理規約に書いてあったとしても、
他の居住者に迷惑を及ぼす動物の飼育は不可など、
あいまいな文言の場合も多いのです。
今ペットを飼っている、または飼おうと思っているならば、
ペット可の物件かどうかの確認はもちろんのこと、
自分が飼っている(飼いたい)ペットを飼えるかどうかをしっかり聞いておきましょう。
■ 耐震性の確認
昭和56年以降に建てられたマンションと
それ以前とでは耐震基準が違います。
地震が発生した場合、
マンションが倒壊してしまうのではという不安は多くの人が持っています。
購入を検討する際は、
「昭和56年以降に建てられたマンション」をおすすめいたします。
中古マンションの市場価格の記事をご紹介しておきます。
購入を検討する必要な判断材料の一つとなるかと思います。
グッドサポート不動産 (公社)熊本県宅地建物取引業協会会員